家を建てるための【土地のみかた】とは?

初めての土地探し。

土地探しといっても、見た目上にはわからない注意すべき点や落とし穴もあります。

土地の良し悪しはどうやってみればよいのだろう?


今回はそんな疑問にお答えする、“土地のみかた”についての解説です。

家の間取プランは土地でほぼ決まる。

注文住宅で戸建てを考える場合、自分たちの理想や希望のプランがありますね。

リビングは広く日当たりが良いのがいいな・・家事のしやすい導線だと助かる・・リビング階段で家族の顔が見えるように・・いろいろ夢が膨らみます。

100坪以上の広い土地であれば理想のプランもそれほど制限がなく可能かもしれません。

しかし、都市部の土地は30坪~45坪前後とあまり広くはありません。

あまり広くはない土地の場合、その土地条件で間取プランがほぼ決まってしまします。

特に重要なのが“土地の方位”です。

例えば、一般的には生活時間が多いリビングは南向きに配置され、北は水回り、玄関と駐車スペースは道路から近い場所となります。

つまり、これでほぼ大きなゾーニングは決まってしまうのです。

ですので、土地を探す際は、駐車スペースや部屋の配置エリアを考えながら探してみると良いでしょう。

そして、営業にどのようなプランが入るのか相談してから決めましょう。

土地の方位と価格差

土地の価格差は、地域による土地相場の他に“土地の方位”があります。

良く聞くのは、南向きは日当たりが良い”ので南向きの土地にしたいという声です。

実際、南向きは北向きに比べると比較的日当たりが良く、北向きの土地よりも人気です。

但し、人気があるということは価格も高くなります。

需要と供給の関係ですね。

加え、角地は土地の2面が道路になるので、更に高値で売り出されます。

南向きの土地と北向きの土地の価格差は、概ね1割~2割程度の金額差がある印象です。

例えば、土地の広さと間口が同じ場合、北向きの土地は1,000万・南向き1,100万円 、北角地1,150万、南角地1,200万。というような具合です。

ライフスタイルに合わせた土地を選ぶ


では、角地がどの人にとっても一番良いかというとそうではありません。

角地は日当たりはいいですが2面が道路のため、外からの目線が気になります。

塀や稲垣を設置する予算がある場合は良いですが、カーテンを閉め切った状態では折角の南向きも台無しです。

また、カーポートを考えている場合も要注意です。

南向きの土地を購入したのは良いけれど、“リビングの目の前がカーポートで暗い!”なんてことにならないよう注意しましょう。

プライベートな空間を優先するならば、北向きの土地も選択肢としては有望です。外構工事と土地の予算も抑えられますしね。

また、本州ては西向きの土地は暑さのため嫌がられる傾向もありますが、北海道の場合は、春秋は丁度良い日差しが入ってきて室温も暖かく保ちやすいので東向き西向きの価格差はそれ程ありません。

お金のかかる土地 高低差・地盤改良・杭工事


家づくりにかかる費用は、建物本体だけではありません。

意外と見誤ると大きな出費になるのが、高低差や軟弱地盤対策の地盤改良工事です。

工事内容によっては建物本体とは別で数百万かかる場合もあります。

契約した後に、“こんなはずではなかった”とならないように注意しましょう。

高低差は現地である程度の確認はできますが、目に見えないのが地盤です。

この土地がどのような地盤で、地盤改良費用がどのくらいかかるのか普通の人にはわかりません。

ですので、営業担当に相談し近隣データを調べてもらいましょう。

そうすると概算ではありますが、100万なのか200万かかりそうなのかの費用の目安がつけられます。

但し、あくまでも概算であって、建物の大きさの確定と実際に地盤調査を行わないと分からないので、資金計画の余力は持っておきましょう。

希望の大きさ建築可能?建ぺい率、容積率


土地購入でよく聞くのが、建蔽率、容積率といった言葉です。

“なんだか難しそう・・”と思うかもしれませんが、これは意外と簡単です。

ざっくり言うと “この土地にはこれぐらいの大きさの建物しか建ててはいけません” という制限です。

例えば土地の広さが50坪で 建ぺい40%、容積80% の土地では、敷地に対して20坪以上(投影面積)の建物は建築できませんし、延床40坪以上の建物は建築不可です。

同じ50坪の土地でも、建ぺい率60%容積率200%という土地もあります。 

希望した家の大きさが入ず、建てられない!とならない様に事前に確認しておきましょう。

その他法令の制限


土地には様々な法令の制限があります。

建物の高さの制限や隣地との距離制限、防火の指定など多岐にわたります。

物件資料には大まかな内容は記載してますが、必ず営業や設計に確認しましょう。

例え建築士だとしても全ての法令が頭にはいっているわけではありません。

実際、その都度しらべることも多いです。

物件資料でみるところ


土地探しでよくみるの“物件資料”です。

価格、広さ、間口、法令制限・・・など様々な情報が記載してあります。

すべての情報が大切ですが、見落としがちな点をお伝えいたします。


・建物付きなのか、解体更地渡しか・・・

相場より安いと思っていても、建物付きだった場合解体にお金がかかります。

解体には100~300万、アパートやRCの場合はさらに高額になる場合もありますのでチェックしておきましょう。

また、建物付きであっても購入条件として “解体更地渡しでしたら満額で買います” “建物付きなので100万円引いてください” などと交渉するのも良いでしょう。


・物件が売主なのか、仲介を挟んでいるのか・・・

多くの物件には仲介業者が間に入っており仲介手数料がかかってきます。

しかし、“売主”という記載があれば一般的には仲介料なしで購入可能です。

仲介手数料は宅建業法で最大が決まっています。ネットで調べて計算してみましょう。


・告知事項あり、心理的瑕疵あり・・・

記載事項に上記の文言がある場合は業者に問合わせて内容を確認しましょう。

地域の相場よりも、異常に安値で販売されている物件等はこの様な文言がついてる場合があります。

事故物件だったり、何かしらの瑕疵があります。

しかし、自身が全く気にならない告知の内容であれば、相場よりも大幅に安く購入できるので良いのかも知れません。


今回は3つの例を記載しましたが、購入してから“そんなはずではなかった!”とならないように、担当の住宅営業マンに確認してもらうことをお勧めします。

まとめ


土地探しでは、注意する箇所はたくさんあります。

しかし、すべてを気にしていると中々購入を躊躇してしまいます。

一番大切なのは、信頼できる営業と相談しながら進めることです。

但し、購入するのは建築主です。決断するのはあなたです。他責にだけはしないようにしましょう。

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